人口減少はなぜ起きる?どんな対策をしたらいい?
全国の自治体で真摯に向き合っているであろう問題「人口減少」。
日本創生会議の発表によると、全国で1799ある市町村のうち896の市町村が消滅可能性都市であるということ。
消滅可能性都市の定義は、下記の内容になっています。
「2010年から2040年にかけて、20 ~39歳の若年女性人口が 5 割以下に減少する市区町村」
名指しで消滅可能性都市に指定された自治体はなんとか自分たちの街を守ろうと地方創生の活動を続けていることでしょう。
地方創生と地域活性化の違い
地方創生を掲げた活動をしている企業や自治体、団体がありますが、地域活性化と地方創生の違いをしっかりと認識することが大切です。
地域活性化とはいわゆるお祭りやイベントなど様々な活動を通じて地域が賑わったりお金が落ちたりするような活動を指しています。
一方、地方創生とは第2次安倍改造内閣発足後の総理大臣記者会見で発表された政策です。
地域活性化との大きな違いは、人口減少に歯止めをかけて日本全体の活力を上げることを目指しているということ。
つまり、人口減少問題に向き合い、地方を維持させていくために活動をしていこうということになります。
人口減少はなぜ起きるのか
人口減少を因数分解すると自然減と社会減に分けることができます。
人口減少=(自然減)×(社会減)
自然減とは
自然減とは出生数よりも死亡者数が多くなって起こる人口減少を指します。
自然減についてですが、こちらは地方というよりも日本全体の大きな問題です。
現在の人口を維持するために必要な出生数のことを人口置換水準と言いますが、実は1970年ごろからその値を下回っています。
ベビーブームや平均寿命の向上などがあり人口自体は増え、多くの人は気にすることなく対策がなされていなかったので、今になってその影響が出ています。
現在の日本において現在の人口を維持するために必要な合計特殊出生率が1.8と言われていますが、実際は1.4ほど。
このままだと日本全体の人口は減少していく一方でして、2018年の人口が1億2644万人に対して2060年には9300万人、2100年には5972万人になると言われています。
日本において合計特殊出生率1.8を超えているのは沖縄のみ
日本で唯一合計特殊出生率1.8を超えているのは沖縄のみ。
沖縄に関する情報
- 結婚している女性の出生率は千人当たりで沖縄が111.6人となっており、全国の78.9人よりも大幅に高い
- 結婚していない男女間の子(婚外子)の出生数に占める割合は沖縄が約4%と、全国の約2%に比べて高い
- 30代以上の離婚率が全国より高い
- 都道府県別の年収ランキングでワースト3に入る
- 出産・結婚・新居を地域で祝う文化
- 県外に出た人のうち、Uターンする人の割合が最も高い県(70.9%)
参考:沖縄タイムズ、都道府県別年収ランキング、おきなわ物語、Uターンで戻ってくる人が多い県
沖縄は出生率が日本一にもかかわらず平均年収も全国で1、2を争うほど低い。
出生率が高いのはおそらく沖縄ならではの文化があるのかなと思います。
お祭りで出産のあった家庭を祝うという文化は面白いですよね。
そして何より後述するUターンする人が多いのが最大のポイント。
社会減とは
次に社会減について説明しますが、こちらは転入数よりも転出数が多いことで生まれる人口減少です。
多くの地方にとってここが大きな課題となっています。
社会減を食い止めるには移住者を増やすのもそうですが、Uターン数を増やすのも大切です。
そういう視点から言うと沖縄のUターン数の高さは理想的です。
Uターン数を増やすために
Uターン数増やすためには自治体や民間が協力してまちづくりをしていく必要があります。
弊社もUターン数を増やすための活動として五條しんまち塾の運営をしております。
五條しんまち塾では将来の五條市を担う人財輩出を理念に掲げ、自立指導とふるさと学習を行います。
単なる教科指導だけではなく、五條市の魅力や文化、歴史などを子供たちと学ぶことで愛郷心を育んでいます。
「愛郷心×自立」これこそが将来の五條を担う人財育成のポイントで、この活動を続けていくことで10年20年後の五條市を担う人財を輩出できると考えています。
人口減少を食い止めていくために
人口減少を食い止めていくためには行政、企業、地域住民がそれぞれ現状を正しく認識し、協力をしながら解決策を模索していく必要があります。
行政任せ、企業任せではなく三者で協力していく地域を作っていきたいと考えています。
だからこそ、GOJOチャレンジは五條しんまち塾の教育を通じた人財育成を行うのと同時進行で、都市部との連携や行政との連携などを図って地域課題の解決を目指します。